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希望格差社会

2004年11月発売
 長引く不況もようやく底打ち感が出始め、回復の兆しが見えつつあると言われますね。
 実際、企業の求人枠が拡大されているとか、失業率が下がってきたっていう希望的数値データも上がってきているようです。
 でも一方で、国の借金額は増える一方だし、少子化、高齢化には歯止めがかからないし、年金問題もあるし・・・はたして日本の将来はそんなに楽観視できるのか?今後どうなっていくのか!?

 本書は、その一つの可能性について、著者の持論を展開。社会のさまざまな事象がリスク化していく現状を、職業、家族、教育、そして人それぞれの希望という精神的な部分までカテゴリ分けし、それぞれについてそれらがリスク化しているとはどういうことなのか?現状の分析と将来の可能性などについて論じていきます。

 なんですがこれがどうにも、著者のかなり偏った論調の大暴走ていう感じ。
 景気ってのは早い話、国民全体の雰囲気というか、みんなが景気いい~と思えば景気も良くなろうし、逆も真なりというアバウトなもの。
 戦後の高度成長期には確かに、ものすごい好景気の時代があり、今の日本の状況からすると考えられないような恵まれた雇用形態やライフスタイルが存在し、国民全員が将来に何の不安も抱いていなかったことと思いますが、その時だって別に何の根拠もなく、ただなんとなく皆そう思ってたはず。

 つまり逆も真なりで、今は確かに様々な社会的不安を煽る要素がマスコミ等でも連日報道されるがゆえに国民が将来に希望を持てなくなっているというのが本書の言い分なんですが、それだって別に何の根拠も無いわけです。超能力者でもない限り未来のことなんか分かるはずがないわけで、将来絶対日本は悪くなると決め付けて不安に陥るのは、将来日本は良くなると信じて楽観的に生きていた時代と基本的には何にも変わらないわけですよね。

 本書は、職業的にも性的にも、格差がますます広がり、勝ち組負け組にはっきり分かれるようになるだけでなく、負け組が逆転のための希望すら持てなくなってくることが問題なのだと説きます。
 それは確かにその通りかもしれませんが・・・しかしこれまでの歴史上、世界の何処に、万人に手厚く夢と希望を与えてくれる国家が存在したというんでしょうかね?むしろ、逆転などありえない厳然たる差別社会、階級社会に支配されていた時代、国家の方がはるかに多かったのではないですかね。

 というわけで、少々著者の独論が過ぎ、バランス感覚に乏しいような気がしてしまう本書。世の中の出来事をそこまで斜めに見なくてもいいんじゃないの?暗くなるだけじゃん!?と。
 一番問題なのは、ほぼ全編に渡って人を暗鬱とさせるような記述のオンパレードなあげく、じゃあ今何をすべきか?今後どうしていくべきか?といった建設的提案についてはほぼ皆無であるということ。一応それっぽいのはありますが、本文で散々夢も希望も理想もないこと書いてるわりには、提示される解決策はとんでもない理想論。ここに期待して本書を手に取っただけに、これははなはだ残念です。

 繰り返しになりますが、景気なんてものは結局”なんとなくこんな感じ”の全体の雰囲気みたいなもの。みんなが”良くなる”と漠然と思っていれば、希望も開ける気がします。じゃあどうやってそう思うのか?思わせるのか?が実際一番難しいところなんでしょうけども、わざわざ自分から暗い、夢も希望もない気分になることはないでしょう・・・。本なのに豆知識も無かったし・・・。

●オススメ度●
★☆☆ 私は面白かったです(*`ー´)

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希望格差社会
山田昌弘
筑摩書房

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