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愛についてのキンゼイ・レポート
プロポリス
2006年3月30日発売
約60年も前のアメリカで発表され、一大センセーションを巻き起こしたという、男性の性意識調査結果をまとめた「キンゼイ・レポート」。その編纂者で生物学者のアルフレッド・キンゼイ博士の生涯を描いたヒューマン・ドラマ。
同じ固体が一つとしていないというタマバチの研究を通じて、肉親や周囲から孤立していると感じる自分自身の存在意義を肯定していたキンゼイ博士。やがて、学生達に性について講義するようになり、いかにこの分野が未開拓なままかを感じ取った彼は、タマバチ研究で培った筋金入りのねちっこい探究心を全開で発動させ、全米でその実態調査を行うことに・・・
この調査の周到さがハンパじゃありません。3人の助手とともに、入念にリハーサルを重ねたインタビュー形式で約350もの質問を用意し、1万8000人にぶつけたというんですから・・・まだ性について語るのはタブー視されていた時代にそれだけマメな調査を実行した行動力というか執念がすさまじい。これぞセックス・オタク・パワー!調査男!?
なにしろ、ゲイの調査に同行したホモの助手と、旅先で自ら実践しちゃうんですから・・・。ピーター・サースガード演じるクライドが、電話中のキンゼイ(リーアム・ニーソン)の目の前を抜き身でうろつき、キンゼイがそれを凝視して電話の会話が止まるシーンなど、リーアムの目線の演技が絶妙で笑えます。
大学の講義に使うスライドで男女性器のモロ写真を使ったり、初夜を成功させる為に医者に相談し旦那の長さを告白したり、視覚的にも台詞的にもセックス描写のオンパレード。そりゃR-15にもなりますわな・・・
進歩ぶった知識人あたりが、「こういう作品こそ少年少女に見せるべきだ!」とか言いそうですが、はたしてどうですかね!?自身の性のあり方に思い悩みつつ誰にも言えずにいい年になっちゃったおっさんおばさんが、「それでいいんだ」とアイデンティティを安定させるためのレポートが出来るまでの話ですから、今まさに思い悩んでる世代はやっぱり観ないで思いっきり悩んでもらったほうがいいような気がします。
思い悩んだ末に「なんでもアリでよかったんだ」と安心するのと、その前に「なんでもアリだ!」と免罪された気になって好き放題やるのとでは意味が違いますからね。
こういう歴史上の人物や師匠的キャラをやらせたら今や世界一のリーアム・ニーソンはさすがの名演。助手とホモるシーンも体当たりで演じる熱のいれよう。
その妻役ローラ・リニーも、健気で献身的なキンゼイの伴侶を好演。学生時代にキンゼイと出会うシーンから晩年に至るまでの経年変化ぶりを、メイクや髪の毛の助けも借りつつ、いかにもそれらしい雰囲気的をかもし出す見事な演じわけをみせます。
邦題のつけ方が絶妙にいいですね本作も。原題はそっけない「Kinsey」ですからね。「Notebook」を「きみに読む物語」としたのに匹敵する素晴らしさ。
正確には”愛について”ではなくSEX体験そのものについてのレポートなんですが、それを通して最後に見えてきたものがやはり”愛”であった、という作品テーマを見事に表現してますね。
日本からみるとフリー・セックスの元凶みたいな印象のアメリカという国は、実は昔も今も姓に関しては非常に閉鎖的で保守的。アメリカの性文化についていろんな発見をさせてくれる、興味深い作品です。
●オススメ度●
★★☆ よろしかったらどうぞ♪(^◇^)
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2005年8月24日発売
愛についてのキンゼイ・レポート
監督・脚本:ビル・コンドン
出演:リーアム・ニーソン、ローラ・リニー
、クリス・オドネル
、ピーター・サースガード
2004年/アメリカ・ドイツ合作/1時間58分/R-15
ビル・コンドン監督作品
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