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こんな夜更けにバナナかよ

★本日の金言豆★
筋ジストロフィー:「筋繊維の変性・壊死を主病変とし、臨床的には進行性の筋力低下をみる遺伝性疾患」と定義される。「デュシェンヌ型」「ベッカー型」「福山型」等十数種以上の病型・類似疾患があり、また遺伝子研究によってそれらは時々刻々と追加・変更されている。

2003年3月発売
 例えば電車で座っている時、杖をつくなど見るからに足が不自由な人がいたとします。席を譲らなきゃ、とは思うものの、イマイチきかっけがつかめず声をかけそびれていたその時、その人から「こっちは足が悪いんだから、席譲れよ!」って言われたら・・・もしそんな人が実際にいたら、どう接したらいいんでしょう?まあとりあえず席を譲るのは当然としても、はたして心中穏やかでいられるもんでしょうか?
 もちろんこれは例え話ですけど、でもこの場合ならまだ、公共の場所で、足の不自由な人がいれば席を譲るのが当然、という社会のマナーもあるし、電車の中だとまた車掌が車内放送でうるさいほど連呼してくれますから、やむなしかなという気もしなくもありません。
 しかし、ボランティアとして介護に来ている人に対して、ああしろこうしろと指示するばかりか、介護が下手だと罵倒したりする身体障害者って、ありなんでしょうか!?
 反射的に”なんでやねん!?”と反発するのが、一般人の普通の感覚だと思います。しかしよく考えてみると、果たしてそれでいいのか?もしかして、ある種の先入観がそう思わせているんじゃないのか?という気がしなくもありません。
 障害者だって人間ですからね、して欲しいことを、こうして欲しい!と言うのは当たり前だし、下手な介護されたら命に係わりかねない場合だってあるわけですし。
 しかし、ボランティアってのは無償で来てるわけで・・・罵倒されてまでやんなきゃいけないことなのか?そもそも、ボランティアって何でやってるのか?

 障害者との係わり方や、介護、ボランティアのあり方といったことを、一般的な固定概念とは全く異なる角度から見せられ、深く考えさせられる一冊。
 筋ジストロフィーという難病に係ってしまった鹿野靖明氏が、自身の幼少期の療養所での恐怖体験と、強烈な”生への執着心”により、重度に病状が進行した状態にもかかわらず、施設で死ぬまで機械に繋がれた療養生活を送ることを拒み、なんと退院してしまい、しかも親元の自宅ではなく自分で借りたほんとの”自宅”で”自立生活”を送る様を、約2年半にわたって密着取材したドキュメンタリー。

 体中の筋肉が萎縮して動かなくなる難病で、しかも退院した時点で人工呼吸器につながれており、そこにたまる痰の吸出しや、寝る体位の交換作業など、他人に24時間介護をしてもらわなければ生存すらできない人が、親や施設に頼り切らず自立して生きようとする。五体満足に生まれ生きている我々一般人には、想像すらできない状況です。
 夜中でも遠慮なくボランティアを叩き起こしてバナナを食う。女性のボランティアに次々に恋し、告白し、フラれて暴れる。ボランティアを”教育する”といってはばからず、介助方法などについて遠慮なく文句を言う。我々が持っている障害者のイメージとは次元が違うかけ離れ方をした強烈な個性。
 正直、障害者の中でも異端な存在だと思いますし、彼にまつわるエピソードから、広く普遍的に、日本の障害者をめぐる状況を考え直さねばならない、と安易に直結するのは難しいと思いますが、それでもやはりずっしりと考えさせられるものがあります。
 障害者とはどう付き合うべきなのか?ボランティアや介護とはどうあるべきなのか?著者自身もその問いを繰り返し煩悶し、答えを探し求めて取材やインタビューを繰り返しますが、結局明確な答えは出ないまま、ドキュメンタリーにもかかわらず本書は計ったように劇的な結末を迎えることになります。

 まあ、明確な答えなんか無いんでしょうね。どんな障害でもきれいさっぱり治せるくらい医学が進歩でもしない限り、ずっと悩みながら、考えながら付き合っていくしかないのかもしれません。

●オススメ度●
★★★ 絶対オススメ!(@^▽^@)ノ☆

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こんな夜更けにバナナかよ
渡辺一史
北海道新聞社

難病筋ジストロフィー

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こんな夜更けにバナナかよ

1年半前ほどだったか、おもしろいタイトルの本に出会った。その時に読んだ感動と衝撃は今も薄れていない。この本を紹介してくれたのは、当時同じ職場で働いていた同僚で、彼も日々ケアのあり方に悩んでいた。それが『こんな夜更けにバナナかよ』であった。この本の主人公は
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