1. 無料アクセス解析

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

政治の教室

★本日の金言豆★
投票の逆理(ボーディング・パラドックス):多数決による決定結果が、同じことについてでも投票の制度によって違ってしまうこと。

2001年10月発売
 政治=金、派閥、裏取引、不正、戦争・・・
 ぱっと思い浮かべるのがダーティなことばかりっていうのもかなり問題ですね。
 これはもちろん、政治について勉強不足な私の問題でもあると思うんですが、でも実際、世間一般の認識って、程度の差こそあれ、だいたいこうなんじゃないでしょうか。

 政治は我々の生活に密接に関係する極めて重要なもの。であれば、政治についての正しい認識と理解を常に深めるようにしておきたいもの。
 でも、TVや新聞で政治面のニュースを見るだけでは、わからないんですね~これが・・・なにせ、ニュース性のある派手な事柄しか報道されないですし、国会で今どんな法案が審議されてるのかなんて、相当注意して見るべき所を見ないと分かりません。
 ましてや、報道されてる事実の裏にはどんな事情があるのか?何故そうなるのか!?といった部分は、もうステレオタイプな”政治家=悪””政治=陰謀””一般大衆=バカ”みたいな先入観ありきで分析された意見ばかりで、さっぱり核心をつけていない。

 本書はそういう意味で、政治のしくみをただ解説するだけでなく、何故そういうしくみなのか?そのしくみの利点と欠点は何か?正しくそのしくみを運用するにはどうすればいいのか?等について、さまざまな歴史上の事実や学術的な論拠を紐解きながら分かりやすく解説しており、非常に面白いです。

 政治の本質とは、「決断」してたった一つの「現実」を作り出すことにある。多数決でたとえ4:6で意見が分かれたとしても、現実に反対意見を4割だけ取り入れて実行するわけにはいかない。橋をつくるのに6割だけつくってやめるなんてことはありえない。それが民主主義の本質。
 いわれてみれば当たり前のことなのに、ついこないだの郵政民営化の議論のときにも、反対派の議員はずいぶんこういう低レベルの反論をしてましたね。全員一致で賛成する意見なんてありえない、逆にそういう制度にしちゃうと、今度はあまりにも物事が決まらないので、”反論するのが悪”みたいな空気になって余計に民主主義じゃなくなるというのに。

 私的には、「小選挙区制」についての論証が最も興味深かったです。
 小選挙区制という制度では、候補者が粒ぞろいで有権者が迷うほどの接戦になればなるほど、結果は大差がつきやすい。投票率が49対51くらいだったとしても、政党に入れるわけなので当選者はどちらか一方のみ、よって結果は40対60くらいには容易に差がつく。
 先の郵政解散での総選挙の結果、自民党が歴史的な大勝利を収めた理由はまさにこれで説明がつくと思います。あの時の投票は本当に迷わされました。確かに郵政改革は大事だろうけど、そんな最優先事項とも思えない。さりとて、耳ざわりがいいだけで絶対に実現不可能な公約(福祉の充実と減税は両立できない)を掲げる民主党も危うい・・・どっちもどっちなんだけど、まああえて入れるならやっぱり自民党かなあ?
 おそらく有権者の方々の大半はこんな感じだったんじゃないでしょうか。事実それは、あの時の各党の得票率そのものは、あの議席数差ほどの大差ではなかったことからも明らか。つまりあの歴史的大勝は「小選挙区制マジック」とでも呼ぶべき、制度の特性によるもの。
 しかし、このことに正確に言及していたマスコミは皆無でしたね。みんな判で押したように「小泉マジック」だの、あの演説に民衆はだまされただの、国民をバカにして感情的で的外れなことばっかり言ってました。
 「もはや日本人は国民ではなく”人民”と化した」などとわけのわからないことをのたまってたゴーマニストもいましたねえ・・・。極論言えばいいってもんじゃないと思いますが。

 その他、「多数決という制度の意味は」「憲法改正はなぜ必要か」といった、まさに”今”な政治の話題に直結する根本的な問題を非常に分かりやすく解説。
 さらに、最終章の「改革編」として、政治資金改革→党員チケット制、次点候補者歳費制、政治家育成のための大学、有権者に必要な情報の開示など、非常に具体的でしかも画期的、芸術的な案が満載。あまりにも根本的な考え方が違いすぎ、大改革になりそうなので実現はかなり難しそうですが、実現すれば非常に面白いことになりそうな妙案ばかり。

 これは是非、世の政治家の方々だけでなく、将来の政治家を目指す方々にも広くおススメしたい良著中の良著。
 とにかく今の政治の世界、杉村バカ蔵はどんどん調子にのってくるし、ホリエモンはまた出るとかいってたし(もう出れないでしょうが)、何とかしないとちっとも良くならないでしょう。ド素人はもういいから、政治の”プロ”をしっかり育てる世の中のしくみと認識を育てていくのがまずは先決ではないかと。

●オススメ度●
★★★ 絶対オススメ!(@^▽^@)ノ☆

話題のブログがいっぱい!
人気ブログランキング←ここをクリック

金言豆メインサイト 本の部屋へ

政治の教室
橋爪大三郎
PHP新書

著者の作品

スポンサーサイト

テーマ : オススメの本 - ジャンル : 本・雑誌

COMMENTS

COMMENT FORM

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。