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容疑者Xの献身
ポール・エルディシュ(1913年-1996年):生涯で1475本の論文(共著含む)を書き、定住地も家庭も持たずひたすら数学の問題を解くことに没頭した数学者。
2005年8月25日発売
先ごろようやく?直木賞を受賞、文学賞レースというくくりの中では今更ながらその作品のレベルの高さでとっくの昔に巨匠の仲間入りをしていたといっても過言ではない作家の最新大ヒット作、ようやく読んでしまいました。
面白い!噂にたがわぬ抜群の面白さ、クオリティの高さ。
ミステリとしてのプロットの緻密さ、意外性、度肝を抜くどんでん返し。
そしてなにより、鮮やかに描き出される登場人物たちの心情、情熱。読み進むにつれて主役級の人物たちに否が応にも熱く感情移入せずにはいられない。それは彼らが決して非日常的な人物ではなく、誰もが抱く悩み、嫉み、喜びといった感情を普通に抱きながら日々生きる普通の人たちゆえ。
といいつつ、犯人の石神や、そのライバル役となる同窓生の湯川(あ、本作は基本的に倒叙形式のミステリなので、ネタバレじゃありません)はそれぞれ大学の理数系で一、二を争う天才同士、一瞬の間に相手の心理や状況を分析し論理を組み立てながらさりげなく会話する様など、「デスノート」の夜神月とLみたいで常人離れしてるんですが、主人公はそうでなきゃミステリが成り立たないですからね(^^;
そんな彼らでも、やはりお互いへの友情や隣人への愛情に葛藤し思い悩み、それに駆り立てられて行動する。あくまで人間臭すぎるほど生々しく人間を描くところに、ただのミステリとは一線を画す面白さがあります。「デスノート」の非人間的に冷血すぎる二人とは対照的。あのマンガ大好きですけど私も。
逆に、犯人当てやトリック当てに執念を燃やすタイプのゴリゴリのミステリマニアに言わすと、ちょっとズルイ!ってことになるのかもしれません。重要な情報がすべて読者にさらされているわけではないからですが、本書はそういう類の作品ではないですし、その驚愕のトリックは舌を巻くほかない大どんでん返し。まさに冷徹かつ論理的、そして秘めたる情熱に生きる者になし得る業。
終盤、湯川のとった行動には意見が分かれるところでしょう。本人もめちゃめちゃ思い悩んだ末に行動してますが、それが果たしてみんなのためだったのか?
物語的には、もはやその時点ではどっちに転がしても、新鮮な驚きと感動を誘う結末に展開できただろうなと。で、やはり本書の結末はその中でももっともドラマティックなものがチョイスされたものといえるでしょう。
●オススメ度●
★★★ 絶対オススメ!(@^▽^@)ノ☆
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二人の天才の論理バトル「デスノート」
大場 つぐみ, 小畑 健 ジャンプ・コミックス
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東野圭吾
文藝春秋
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容疑者Xの献身、東野圭吾
幾何の問題に関数の解法で臨む愚か
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