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幻夜
阪神・淡路大震災:1995年(平成7年)1月17日(火)午前5時46分52秒、淡路島北部を震源として発生した直下型の大地震による災害。死者6,434名、行方不明者3名、負傷者43,792名。
2004年1月発売
物語冒頭の阪神・淡路大震災に始まり、デザイナーズリングやカリスマ美容師などの流行、中国や東アジアへの企業進出による国内製造業の空洞化など、ここ10年の日本における時事ネタ、流行ネタを巧みに物語にからめた展開で、より現実味を持たせた物語。
ありえないほど非現実的で、神秘的な謎に満ちた女性、新海美冬を取り巻く男女の、彼女にいいように振り回され思うが侭に操られる流転の人生をパラレルに描くサスペンス。
謎に満ちた展開と、途中まで犯人探し的な物語構成ではあるものの、基本的には推理小説ではなくあくまでサスペンス小説なので、中盤あたりでだいたいこの物語の黒幕と、そのカラクリは読者にも明らかにされます。あとは、その黒幕の計画の周到さと大胆不敵さをさらに凌駕する、その正体の驚くべき実態とその生い立ちや、正体に気づいた人たちがどのような行動をとるのか?に焦点が絞られ、最後までその展開に目が離せません。
といいつつ、あまりにもあっけなく、謎を謎のまま残しすぎる感のあるラストは少々物足りないような気も。結局、黒幕の本当の正体もその生い立ちも、何故そこまで悪魔的な人間に成りえたのかも曖昧なまま。とはいえそれは、そのキャラクターの神秘性を保つと同時に、作品全体の雰囲気もタイトルにふさわしく、まるで長い幻に魅せられたかのような不思議な余韻を残す効果は抜群。
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