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またまたへんないきもの
現代では、20分に1種、1日に150種、1年間に4万種とも言われる猛スピードで、様々な動植物が絶滅しつつあると言われる。
2005年12月10日発売
世界は広い・・・道端やペットショップで我々が目にする生き物の常識を根底から覆す、見た目も生態も度肝を抜く”変さ”を誇るさまざまないきものを紹介する書、その満を持しての第2弾が本書。
といっても、単に見た目や生態が変な生物を紹介するだけの本なら同業多数で玉石混合、その中でも本書が抜きん出たベストセラー足りえた所以は、著者のウィットと芸心に満ち溢れニヤリ笑いを禁じえない秀逸な筆致と、写真よりも妙な存在感とリアリティを持ついきもの達のイラストに、某魚介類一家のパロディや、某恐怖漫画のパロディを織り交ぜ、これまた極上のニヤリ系ギャグを成立させたイラストとの合わせ技にあることに疑問の余地はありません。
本作でも両名のパワーはますますヒートアップ!
なかには、生態系があまりにも未知なままの生物ゆえ、説明文のほとんどが、見た目似てるという以外まったく関係が無いゲゲゲの鬼太郎に出てくる妖怪の説明に費やされているものや、
説明文というよりコントの台本の体になっているものも。電車内でのひまつぶし読書の際には、思わず口元にもれるニヤリ笑いにご注意を。
いきもの紹介に加えた3つの特集記事コーナーも読み応え抜群。
「へんないきもののへんななまえ 命名者出てこい!」では、文字通りその名も摩訶不思議な世界のいきものを名前だけ紹介。
ヨーロッパタヌキブンプク、ウルトラマンボヤなど、変な名前というか”知ってる単語ばかりだけど、なんでそう繋げたの!?”というようなものや、エンカイザンコゲチャヒロコシイタムクゲキノコムシなとという呪文のような名前など・・・いやはや世界は果てしなく広い!
「回虫博士探訪記 藤田博士の紐状な愛情」では、自ら体内にサナダムシを飼ってアレルギー体質を改善、快適ヘルシーライフを送れることを実証した博士の突撃インタビュー。
さぞかしグログロエピソードのオンパレードかと思いきや、サナダムシがアレルギーを抑えるメカニズムを科学的に解明、その特許をとったものの、海外の企業にうまくその特許をはずした同様の特許を取られ、ビジネスチャンスを逃したなど、島耕作ばりの企業戦争、特許にまつわる硬派な話も。著者のその懐の深さに活目。
そして巻末、「さよならへんないきものたち 絶滅恨み節」では、まだまだ紹介しきれない変ないきものが多数いる一方で、ゴリラ、ゾウ、チンパンジー、トラなどなど、へんないきものどころか漫画や映画のキャラクターにまでなってお茶の間に浸透している動物たちが絶滅の危機に瀕しており、いつのまにか”へんないきものの仲間入り”をしかねない現状を訴えます。
いわずもがな、いきもの全般に深い愛情と興味を持つがゆえに本書を記しえたであろう著者、その取材過程で様々な負の現実にも直面したことでしょう。しかしそんな危機的状況を訴える文面にも、ニヤリ系ギャグを織り込むことを忘れない、旺盛なサービス精神。悲壮的にでなく、”何でも人類と科学が悪いのさ”的な紋切り型の批判でもなく、ただ鋭く現状を暴く。
そして最後には、一縷の希望として”一万年たっても孵化する卵”を産む生物を紹介。よく考えるとそれは絶滅種の問題とは無関係とわかるものの、いかなるときもいたずらとユーモアを忘れない著者の姿勢に脱帽。
●オススメ度●
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