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現代ヤクザのウラ知識
ヤクザのケジメとして行われる”断指”は、江戸時代は遊女の間でも、客に自分の愛情と誠意を見せる(心中立という)ため、刺青を入れる、生爪をはがして渡すといった一連の行為の最大級のものとして行われていたという。
1993年2月発売
最初のハードカバー版の出版が10年以上前になりますので、「現代ヤクザの〜」というタイトルは正直ハマらなくなってしまっております。
当時は暴力団新法施行まもない頃で、いわゆる昔ながらのザ・ヤクザスタイル、ウラの暴力と組織力で表社会の個人や団体にニラミをきかせて金をせびるという方式がまだまだまかり通っていた時代、でもこれからは厳しくなるだろうな〜、という過渡期。
それにしても、取材とはいえよくまあこれだけ、”現役ヤクザ”にインタビューしたもの・・・でもやはり取材対象は組長さんとか、上層部がほとんど。末端のチンピラ相手に取材したところで意味なさそうだし、えてしてチンピラが一番たち悪く、親分クラスはある程度話がわかるというか、少なくともバカではないという安心感はあるのかも!?とはいえ、コワさでいえばチンピラや菅原文太の比ではないであろうことは容易に推察できます。てゆ〜か、どうやってアポとったのでしょう!?普通に電話かなんかで申し込んだわけでも。ましてや電波少年みたいな突撃取材を慣行したわけでもないでしょうが・・・。
そのへんのことには本文中一切触れられていませんが、おそらく筆者もマスコミ界では大物の部類に属するジャーナリスト、それなりの情報源やウラ人脈があるんでしょう。
普通、この手の「ナントカの裏側」「カントカの真実」的な本だと、世間一般のイメージはこうだけれども、実態は実はこうなってて、現実とイメージとはこんなにギャップがあるんですよチャンチャン、みたいなのが多い!?ですが、本書はそうじゃありません。
ヤクザはやっぱりヤクザ。世間一般のイメージどおり、金と組織と暴力で成り立つ連中。それそのものにサプライズはなく、なんとなく「悪いことしとんだろな〜」程度に思っていた、彼らのシノギの手段(地上げ、債権取立て、倒産整理、ノミ行為、野球賭博、シャブ、みかじめ料、etc・・・)の実態が事細かに書かれていたり、組織の構成や金の流れといった”ヤクザ社会”の姿に迫っていたりと、よくもまあここまでヤクザに迫ったものとのんきに思ってしまう情報のオンパレード。
そして、暴力団新法以降のヤクザは、確かにそれまで警察当局などによって把握されていた組織やシノギのあがりについては減少傾向が認められ、広域指定暴力団やその末端組織の解散が相次ぐなど、一見弱体化していってるように見えますが、「地下に潜るだけ。無くなることは絶対あらへん」と結びます。
そしてその予言どおり、未だ被害が広がり続ける振り込め詐欺、ATMの暗証番号盗撮、災害があるたびに現地で起こる被害者救済詐欺など、昔ながらのヤクザでもなく、欧米のようなマフィアでもない、単なる犯罪者集団と化し、ますますその手口を巧妙化させた”元ヤクザ”による犯罪がニュースにならない日は無い今日。
著者には是非、最新版「現代”元ヤクザ”のウラ知識」として第2弾を出してほしい!
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現代ヤクザのウラ知識
溝口敦
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