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原子力と環境

★本日の金言豆★
石油の量などを表す”バレル”という単位はもともと「樽」の意味。昔は石油を樽に詰めて運搬、売買した名残。1バレル159リットル。

2006年3月発売
 惜しい!内容的には非常に啓蒙的かつ実践的、理論的。ほんとならこれからの日本にとってとても有益な本として絶対オススメにしたいところ。
 原子力=事故、取り扱い注意、原爆、被爆、キケン・・・と、特に最近はマイナスイメージしか流布されていない感じで、実際それは事実でもあるため、やむをえないのですが、しかし本当にそれでいいのか?イヤだイヤだと反対しているだけでは何の解決にもならない、もう少し俯瞰して冷静に、原子力というものを分析してみる必要があるんじゃないか?というのが本書の趣旨。
 二酸化炭素を多量に排出する化石燃料発電に比べると”クリーンな”エネルギーであり、同じくクリーンではあるものの発電量が不安定な風力・太陽・波力発電などの自然力発電に比べても出力が安定しており、エネルギー消費量が増す一方の世界において欠くべからざるエネルギー源である、と解きます。

 少なくとも、埋まっているやつを掘り出すだけの石油がそのうち枯渇するであろうことは自明なわけだし、鉱物であるウランを使用する原子力もそういう意味では有限ですが、再利用することにより現存量だけでも半永久的に利用可能というのですから、確かに一理あるというか、もはや選択の余地もあまりないと言えるほど事態は切迫しているともいえそうです。

 なんですが・・・本書の重大な欠点は2つ。
 火力発電=地球温暖化に直結、原子力≠温暖化ガス、だから原子力推進すべし!という理論によって立つにも関わらず、肝心の”地球温暖化”についての科学的検証、実証が皆無なことが1点。
 唯一示されているのは、ここ30年の間に北極の氷の面積が減少している、という衛星写真による観測データのみ。あとは、地球上の氷の面積が何パーセント減ると地球全体の温度が何パーセント上がる”と言われている”等、科学的というよりオカルトチックな説の披瀝に終始。
 温暖化を根拠に火力発電を悪玉にするなら、二酸化炭素と温室効果の因果関係についての科学的証明、地球全体の温度が上昇し続けていることを示す実測データ、同じく地球全体の海面水位が上昇し続けていることを示す実測データ、最低限これくらいは示してもらわないと何の意味もありません。
 著者はどうやら、継続的に原子力や火力発電、地球温暖化などについてのデータを収集、分析し続けている方のようですから(それは本書にも随所に表れています)その方をもってしても、自説を裏付けるために必須となる地球温暖化の証明データを事実上出せていないことからも、逆に地球温暖化幻想説がますます真実味を帯びてきます。

 第2の欠点は、原子力の有効性に絞って論理的、科学的に述べてればいいものを、日本人の心のあり方、生活態度の変化、政治といった余計なことにまで話が飛びすぎなこと。
 特に、全4章中、最終章ではそのほとんどのページを使って、日本人への説教が始まります。まあ、あながち的外れではない内容ではありますが、そもそもそれが実践できるくらいなら石油もそんなに無茶苦茶な使い方しなかったでしょ!?って。

 もはや選択の余地がないほどに世界、特に日本のエネルギー事情は切迫しており、その為に原子力も必要なエネルギーであること、
 使い方さえ誤らなければ、先行するイメージほど危険なものではないこと、
 その為にはどのように運用すべきかということ、
 これらすべて、本書にちゃんと書いてあることなんですが、もっとこのポイントに絞ってあれば、より説得力ある書になったと思うのですが、著者もよっぽど書きたかったのか、余計なこと書きすぎて、かえってポイントがぼけてしまった感じ。残念!

●オススメ度●
★★☆ よろしかったらどうぞ♪(^◇^)

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