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少年事件に取り組む 家裁調査官の現場から

★本日の金言豆★
少年法で定める「少年」とは、20歳の誕生日前日までの「20歳に満たない者」。
児童福祉法が定める「児童」とは、18歳未満の者。

2006年2月発売
 家庭裁判所調査官として28年間のキャリアを持つ著者が、その体験を通じて、少年犯罪への対処はどうあるべきか?をテーマに綴った書。
 社会問題ってどんなのでもそうですが、現場には現場の立場や意見があり、全体を見なければならない国には国の立場や意見があるもので、大概それは総論賛成、各論反対みたいな話になりがち。
 本書は、あくまで現場の実態を事細かに紹介し、現場サイドの意見を述べることに徹底した書なので、そういう意味では分かりやすくて良。

 各章ごとに、少年犯罪の実態を例示しながら、法律との兼ね合い、その対処方法の難しさを述べる形式で、事例紹介の部分はドキュメンタリー形式になっており生々しい。
 クラスメートのB,C,Dが、スーパーで万引きをした。最初はBだけだったが、うまくいったことではしゃいだ3人は競い合うように万引きをした。ある日、Dが見つかって歩道され、彼からイモヅル式にB,Cはもちろん、彼らから万引きした品を貰ったり買ったりした生徒たちも根こそぎ挙げられ、その数はクラスの3分の1にまで達した。
 生徒たちはそれぞれ、万引きした生徒は「窃盗」もらった生徒は「盗品無償譲受」買った生徒は「盗品有償譲受」という罪名に。

 こんな感じで、モデルケースを紹介し該当する罪を当てはめていくところは「行列の出来る法律相談所」さながら、これだけでも法律論としても読み応えがありますが、そういう杓子定規な法律解釈だけにとどまらないのが本書の要諦。
 確かに罪名だけみれば立派な犯罪行為に他ならず、常習性もあったものの、はたして彼らは根っからの極悪人と言えるのか?彼らが犯行を繰り返すのに至った背景は?彼らの性格は?など等、個別具体例を事細かに掘り下げ、果たして彼らにはいかなる処分をもって臨むのが最良なのかという疑問を提示。

 本書内でも著者自身が繰り返し述べていますが、これは非常に難しい問題。
 一見、本人の性格にも家庭事情的にも特に問題は無さそうで、こうして警察に摘発されたことにより二度と同様の行為を繰り返すことは無いと思われ、実際その通りになる場合もあれば、やはり何故か再犯に及んでしまうこともある。
 また一方で、明らかに性格的にも問題のありそうな少年に対し、厳罰で挑めばそれが彼の為になるのか、矯正することになるのか?
 さすがに長く現場で直接少年たちと接し、その問題の複雑さを見てきた著者だけあって、現場の事情にきめ細やかなその語り口は問題の複雑さを如実に伝えています。
 少年犯罪が多発してきた~それ厳罰化だ!刑事罰適用の低年齢化だ!と表面的に騒ぎたてる昨今の風潮や法改正に、現場レベルから一石を投じる書。

 しかし、では結局のところどうすべきなのか!?残念ながらその明確な答えは著者にも見出せないまま。というより、千差万別の少年達が起こす犯罪への対処について、決まりきった条文で対処したり、法律でもってそれを無くしたり出来るっていう考え方の方がそもそも幻想なのかもしれません。

●オススメ度●
★★☆ よろしかったらどうぞ♪(^◇^)

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藤原正範
岩波新書



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