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芸能ビジネスを創った男

★本日の金言豆★
吉川晃司は高校2年の時、自分を売り込む為に、「広島にトッテモ素敵でカッコイイ、スターの卵がいます・・・」という女子高生からの手紙を自分で書き、渡辺プロに送った。送り先が渡辺プロだったのは、当時としては先駆け的に、番組テロップにプロダクション名を入れさせていたのが吉川の目に止まったから。

2006年3月15日発売
 芸能界でナベプロといえば、超大物芸能人を多数抱え、今や知らぬものはないといっていいほどの超大手芸能プロダクション。
 最近でこそ、大学新卒者の就職希望先企業の候補にもあがるほど、いい意味で”普通の優良企業”として社会的認知度が高まってきたといえる芸能プロダクションですが、本書で語られる渡辺プロの創設者、渡邊晋が最初にその仕事を始めた当時は、文字通り完全にヤクザの世界。今で言うライブ会場をヤクザが仕切っていたり、パーティーにヤクザが顔を出したりというのが当たり前。
 また、著作権ビジネスなどという概念もろくに無かった時代、所属タレントの舞台出演料や興行料といった実働ギャランティのみに収入を依存していたため、所属タレントが売れているかどうかがダイレクトに経営に直結するそのビジネスモデルは、安定経営とは程遠いもの。

 かくいう事情でとかく”虚業”としか認知されていなかった芸能プロダクションという仕事を、”実業”に近づけ、社会の認識を変えさせる。
 渡邊氏が単なる芸能プロの社長に留まらなかったのは、まさにこれを目的とした様々な新しい試みを実践し、成功させてきたことにあるという。

 当時はタレントの給料は歩合が当たり前で、その不安定さからタレントが居つかない、私生活が荒れる等の問題があった為、月給制を取り入れることにより才能あるタレントの確保や、多数のタレント志望者を集めることを可能に。(もっとも、今でも歩合制の会社は多いですが)
 出演料だけでなく、歌手がレコードを出すときに最も強い収入源となる原版制作権という権利を歌手側に確保し、その印税や二次使用料などの収入を得る。今でこそ当たり前となったこういう著作権ビジネスの先鞭をつけることにより、安定した経営を可能に。

 独特の感性と嗅覚でタレントの卵を発掘し売り出していった芸能プロの社長としての才覚だけではなく、時代の先を読む類まれなるビジネスセンスを発揮し、渡辺プロを単なる芸能プロに留まらない巨大複合企業に押し上げていくその過程と手腕を、関係者の話を織り交ぜながら紐解きます。

 最近は、売れた歌手がマネージャーと一緒に独立して個人事務所を開くのも決して珍しくなく、超大物を多数抱える渡辺プロから独立したタレント、敏腕マネージャーも多数いるわけですが、それを可能にしたのは、他ならぬ渡邊晋自身。
 タレントの地位向上、生活安定の為を思ってした様々な権利獲得が、必然的に権利者となったタレントの独立という流れを作ったというのも皮肉な話。

 ザ・ピーナツ、植木等、小柳ルミ子、アグネス・チャン、沢田研二、その他誰もが知る超有名スターの名前がこれでもかと登場、渡邊に関する聖人君子のごとき書きっぷりと、多分に美談の上澄み部分のみが描写された印象はあるものの、渡邊氏の経営理念、哲学は、芸能界のみならず昨今の利益偏重の一般社会においても手本とすべきものかもしれません。

●オススメ度●
★★☆ よろしかったらどうぞ♪(^◇^)

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