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ダ・ヴィンチ・コード
「ダ・ヴィンチ・コード」原作者ダン・ブラウンは、ミュージシャン(ボーカル兼ギター担当)、母校フィリップス・エクセター・アカデミーの英語教師等を経て作家業に。
2006年5月20日公開
世界中で売れまくっている原作小説の大ヒットぶりは言うに及ばず、映画の方もせっかくの全世界同時公開なのに、カンヌ映画祭でプレミア上映された際のプレスや批評家の評価、客席の反応といった詳細までニュース報道されるなど、ちょっと先行情報が多すぎ・・・。
原作モノだからネタバレもへったくれもないため、特に事前情報を遮断して鑑賞に臨む、という気構えでいたわけでもないので、自然と目にするそういう玉石混交の情報にさらされるうち、何だか客観的に観れなくなってしまったような気がしてしまいます( ̄□ ̄;)。
全米でも記録的な大ヒット(オープニング約7700万ドル、全米歴代13位)、日本でも同じく大ヒット(オープニング約13億、国内歴代14位、先行上映を含まない作品では歴代7位)している割には、当然予想された宗教関係からの熱いバッシングはともかくとして、あっちで酷評されてるかと思えばこっちでスタンディングオベーションだったりと、評価も真っ二つ。
また、主演トム・ハンクスが来日時のインタビューで、「映画の脚本を読んだときには、あまりにつまらないので出演を断ろうかと思ったけど、原作小説を読んでみたら面白かったので出演することにしたんだハッハッハ」などと発言、こりゃまじで大丈夫かいな!?と滅茶苦茶不安になりましたが・・・。
一応、原作本も日本発売時に読んだ者としては、
「長くて小難しい台詞が多い原作を、よくここまで噛み砕いて映像化したなあ。」と素直に感心。
ダン・ブラウンの小説って、もともと映画化を強く意識してるんでしょう、同時並行で進むエピソードを細かく切り分け、それぞれをザッピングするように交互に記述することによって、緊迫感を増すという演出手法がよく使われてて、わざとらしいまでの細かい区切り方に辟易する部分もあるくらいでしたけども、映画化にあたってはそのへんは逆に盛り込みやすかったのかも。
基本的にはあくまで原作小説に忠実に、省くところは省いてわかりやすくする、そのへんのバランスはそんなに悪くないと思うんですけども。
しかし根本的に、原作小説の内容が、映画化に向いている題材だったのか!?映画化することによって何か新しい面白さが生まれてたのか?っていう点がはなはだ疑問、なんですよね・・・。
「ダ・ヴィンチ・コード」が世界中で物議を醸すほどセンセーショナルだった所以って要するに、
唯一神であり神の子であるはずのイエス・キリストという人物像を根底から覆す、その”思想”にあるわけで、
別にその秘密をめぐって大スペクタクル冒険活劇が繰り広げられるわけでもなければ、様々なスパイ道具を駆使した諜報員が潜入捜査したりバトルしたりっていうアクションがあるわけでもない。
”思想”を第三者に分かり易く伝える為の表現形態としては、そこに至るまでの歴史的背景や、資料などについての解説を詳細に記述でき、かつそれを読者が好きなペースで読める、小説という形が一番適しているんであって、世界中での小説のヒットぶりがそれを裏付けてるんじゃないかと。
映像的には、基本的におっさんと女の子が歴史的建造物を巡りながら逃げ回ってるだけの話ですからね・・・。
例えば「ハリー・ポッター」は、魔法を使うシーン(箒に乗って飛ぶとか、変身するとか)やいろんな魔法生物が出てくるシーンなどがどんなふうに映像化されてるんだろうとワクワクし、観終わったあと「あそこのシーンはすごい迫力だったね〜」などと語れるような映像的な見せ場がなんぼでもあるわけですが、本作にはそういうのがまったく無い。
観終わった後に頭に残っている映像はほんとに、おっさんと女の子が逃げ回ってる印象しかない、という感じ。
あとは、オールヌードで自縛的SM行為にふける修道僧シラス役ポール・ベタニーの姿に、ファンなら鼻血ブー!?というところでしょうか。
逆に、わざわざ映画的に見栄えよくしようとして視覚効果を追加したのはいいけどそれがあまりにもショボすぎて、「余計なことせんでいいのに・・・」と思ってしまう箇所がちらほら。
ラングトンが、殺人事件の被害者が残したメッセージにこめられたアナグラムメッセージを解くシーンや、本作の最重要テーマであるダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐」にこめられた暗号を、ティービング(イアン・マッケラン)とともに解くシーンなど、要は本来、原作小説では最高に盛り上がる箇所であるはずのところが、そのまんま映像化したところで単に文章や絵画を前にしておっさんらがしゃべってるだけの絵にしかならないので、文字を光らせてみたり、絵画に書かれた人物を光らせてみたりという、アンパンマンのひらがな教室、お絵かき教室みたいな手法で表現。これがショボすぎる!
同じやるにしても、もうちょっと光らせ方を工夫するとか、何かやり方はなかったんでしょうか!?まだ、オフィシャルサイトのメッセージ表現の方がカッコよくて良いと思うんですが・・・。
例の、カンヌ国際映画界でのプレス上映の際には、その謎解きのシーンで会場からクスクス笑いが漏れたというのもうなずけます。あんな表現なら、余計な視覚効果は入れない方がまだましだったんでは!?
クライマックスでラングトンが最後の暗号にチャレンジするシーンでは、CGを駆使した立体的な映像がその場の情景を幻想的にとりまき、暗号にこめられた壮大な背景とその重さを視覚的に表現しようとするも、逆にこちらは表現が少々オーバーすぎ。
よくできた暗号っていうのはそういうもんですが、最後の答えやそれに至る謎解きの過程はいたってシンプルなものなので、「何の関係があったねん今の映像は!?」と違和感をもってしまう。
やはり、原作者が思うほど”映画”という媒体には向いてない内容だったような気がしてなりません。
まあ、いざフタをあけてみれば十分すぎるほどの大ヒットをかます結果とあいなったので、今更どうでもいいですけども。
何でも、最初に原作小説の映像化にアプローチしたのは、あの超人気海外ドラマシリーズ「24」のクリエイターのジョエル・サーノウだったそうで、「シーズン3」の原案にと提案したものの、ダン・ブラウン側が「TVだからダメ」と断ったんだとか。
確かに、謎が謎を呼ぶ展開や、妙にIT機器を駆使して追跡を繰り広げるところなど、いかにも「24」的なところは多く、それはそれで面白そうで、観てみたかった気もしますね。でもそうなるとやっぱり、主役はあくまで不死身のジャック・バウアーでしょうし、TVだと映画以上にレーティングも厳しいでしょうから、ほんとに原案レベルでの採用っていうことになっちゃってたかも。だからダン・ブラウンも嫌がったんかもしれないですね。
何はともあれ本作の大ヒットを受けて、ダン・ブラウン原作作品のシリーズ化を早くも画策してか!?同氏の作品で、ロバート・ラングトン主役シリーズの第一弾作品である「天使と悪魔」の映画化企画がスタートしたそうですが、映画化するならこちらの方がより面白くなりそうな予感!
話的には、宗教がらみっていう点で「ダ・ヴィンチ〜」とも似たところありますが、そこに”反物質”といういきなりイッちゃってるSFチックな要素が絡み、想像を絶する、でもちょっと笑っちゃうようなプロットが組み込まれていますし、
なんといってもラングトンのアクション度は「ダ・ヴィンチ〜」の比ではなく(もちろん彼が格闘アクションするってわけじゃあありませんが)、終盤のクライマックスでは、トニー・ジャーも真っ青の捨て身のスーパーアクションを披露するなど、映像化したら面白くなりそうな見せ場がたっぷりあります。
逆にそうなると、トム・ハンクス続投でいいのか!?っていう気もしますが、「アメリカ国内で興収1億ドル以上のヒット作を、もっとも続けて生み出した俳優」という肩書きでギネスブックに登録されてしまったほどの超弩級マネーメイキングスターの存在は、今や欠かせないでしょう。本人が嫌がったら別ですけど。
●オススメ度●
★★☆ よろしかったらどうぞ♪(^◇^)
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監督:ロン・ハワード
原作:ダン・ブラウン
音楽:ハンス・ジマー
出演:トム・ハンクス オドレイ・トトゥ
ジャン・レノ
イアン・マッケラン
2006年/米/ソニー/150分
文字通りギネス級人気トム・ハンクス関連策
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テーマ : ダ・ヴィンチ・コード - ジャンル : 映画
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COMMENTS
TB有難う御座いました♪
TBありがとうございます
特に宗教に寛容な人の多い日本人には、感覚も理解しにくかったかも……。
原作は、薀蓄とおっしゃるとおり思想を中心とした物語で、ミステリーや暗号としてはイロモノの部類に入っているのに、映画はその弱点たるミステリー部分を強く出そうとしてしまった印象を受けました。
人気作の映画化って本当に難しいですね。
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原作未読でキリスト教の知識も殆どないのでよく分からないところも多々ありましたが、取り敢えずそこそこには面白かったです(^^ゞ
ただ、『ダ・ヴィンチ・コード』と言うほどダ・ヴィンチが重要じゃなかったのが・・・^^;
ではでは〜、これからもよろしくお願いします。