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映画を見ればわかること

★本日の金言豆★
猟奇:大正から昭和にかけての作家、佐藤春夫による造語。”curiosity hunting”にあてて「猟奇耽異」とした。

2004年10月発売
 御年60歳の筆者による映画短評に加え、映画を通して見た世の中の様々な出来事やうんちくなどを綴ったコラム集。
 「キネマ旬報」誌上にて連載中のそれをまとめたものです。

 さすがに大ベテランの先達だけあって、取り上げられる映画作品は新旧和洋問わずありとあらゆるジャンルに及び、私ごとき若輩はタイトルを読んでなお「?」な未知未見作もずらり。

 本書の魅力はそれに加えて、
 ”ここを知らない映画評論家はもぐりだ”とまで評されるという映画書専門の古本店のこと、
 かつてのチェス世界王者が行方不明になった事件の顛末、
 コカコーラって何!?というほどアメリカが庶民にとって遠い存在だった戦後間もない日本の映画界、
 島国でありながら魚を食うより餓死を選んだという壮絶な歴史と独自の価値観を持つアイルランドのことなど、
 何かしら映画にちなんだ事柄から様々な雑学へその筆が展開していくところ。
 映画に関係あることも無いことも、どれも興味深く読める面白いエピソード揃いです。

 印象深かったのは、「二十四の瞳」等の名作を残しながら、晩年ほとんど評価されることがなかった映画監督、木下惠介氏に関するくだり。
 一時期華々しく輝いた時期がありながら、その後急速にフェイドアウトしてしまった要因は、彼の「」を主体とする作風と、高度成長の明るさを謳歌する反面、過去の暗黒面を切り捨てようとした当時の時代背景とのギャップにあるとする指摘は、自分にとって都合の良いものだけに目を向け臭いものにはフタをしろ的に、現代の我々に半ば定着してしまっているものの考え方のような気がして、ちょっと暗澹たる気持ちにさせられ、自省させられます。

 取り上げられている未見作をすぐにでも探して観たくなる、映画好きならずとも必読の一冊。

●オススメ度●
★★★ 絶対オススメ!(@^▽^@)ノ☆

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映画を見ればわかること
川本三郎
キネマ旬報社

著者の作品

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川本三郎著『映画を見ればわかること』(キネマ旬報社2004.10刊行)

 ヘミングウェイの作品に『何を見ても何かを思いだす』という短編がある。 ある年齢になると、何を見ても、何かを思いだすようになる。 私の場合は、どうでもいいようなくだらない事を思いだすのが関の山だが、川本三郎の場合はちょっと違う。 いや、かなり違う。 イ...
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