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エブリワン氏の裁判員日記

待った無しでもうすぐ始まる裁判員制度、我々一般人は誰でも選ばれる可能性があり、イコール出版業界にとっては今、金になるホットなネタの一つというわけで、盛んにいろんな「裁判員モノ」の本が発売されてます。

本書は、「エブリワン氏」という架空の人物を主人公に、裁判員候補にピックアップされてから評決に至るまでの全過程をシミュレーションし、その詳細を解説。

エブリワン氏は、ごく普通の家庭を持つ、ごく普通のサラリーマンという設定。
裁判員に選ばれるなり、家族に何かと冷やかされたり、会社の上司にイヤミを言われたりと、仮想あるあるネタも挟みながら進行。
家族で和気藹々と裁判員ごっこをやる家庭が現実にどれくらいあるか微妙ですが、話を分かりやすくするにはもってこいの書き方です。

裁判員=名推理をぶちかませる場!?

本書がおそらく確信犯的にそうしていると思われるのが、裁判員による審理の大詰めのところで、主人公エブリワン氏が、証拠をもとに見事な推理を展開し、議論を収束に導いていくくだり。
この手の解説書のセオリーからすると、主人公とはいえエブリワン氏は読者の代弁者であって、彼の目を通して裁判員制度の流れをリアルに見せるのが目的ですから、彼自身がヒーローになる必要は全然ないところなんですが、
これはもう、裁判員制度をただ紹介するだけでなく、その参加への動機付けを強力に促す目的で加えられたエピソードなのは明らか。
先進国でこういう制度が無かったのは日本だけとか、
健全な民主主義の運営のためにとかそういう小難しい理屈よりも、
誰でも一度は、名探偵ホームズやコナンになりきって名推理をぶちかましてみたい!と憧れるもの。そういう感情に訴えかけた方が参加促進効果は高いとみる、なかなかしたたかな計算!?

事件の背景も赤裸々描写

事件の背景を追う章では、けっこう生々しい描写や表現がされており、架空の事件とはいえかなりリアル。
被疑者にはプライベートなど無いといっていいくらい、過去の性遍歴などの情報もあからさまに語られます。(もちろん架空のですが)
こんな話、エロいだけで事件に関係あんのかな?と思うようなことでも、実は犯行の動機を推し量る上で後々非常に重要な意味を持ってきたりする。
裁判員制度で審理されるのは殺人などの重大犯罪だけ。それだけに慎重を期すことが求められるわけですが、実際こうして流れを追ってみると、その作業は予想以上に大変そうです。
本書では主人公の名探偵エブリワン氏が抜群の名推理で議論を進め、他の裁判員も「ほ~!」っつって感心してますが、実際に赤の他人ばっかり集まったらそんなに物わかりがいいかどうか・・・
また本書では、法のプロフェッショナルとして全てを見通し議事進行するように描かれる裁判官も、実際そこまで硬軟自在に優秀な人がはたして全国に何人いることやら・・・。
そういう判事にあたるかどうか、そもそも裁判員に選ばれるかどうかも含めて結局のところ運次第というわけですから、それなりに備えておいた方がよさそう。
そういう意味では、必要十分な法律条文も資料として取りそろえた本書は、最適の一冊と言えそうです。




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