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ハプニング

開き直りの境地!?

シックス・センス」以降、”サプライズの呪縛”に取り憑かれたかのように、監督作品のラストで必ず一ひねり、頑張って入れてたものの、ことごとくしょっぱい結果に終わってきたシャマラン監督。
前作「レディ・イン・ザ・ウォーター」で、もうそういうのはやめよかな、という感じが見えていましたが、それでもちょっとした小ネタは最後にありましたし、
「これはファンタジーだから・・・」と、さほどの大ネタが仕込んでない言い訳をかましてました。

そして本作ではついに!サプライズオチ一切無し!というチャレンジ(!?)に!
これまで「こんなしょうもないサプライズなら、あってもなくても同じだな・・・」なんて思ってましたが、実際にサプライズ無くなってみると・・・見事なまでに、何の見所もないしょーもない映画になっちゃうものです。

派手な特撮映像や、きらびやかなムービー・スターに頼らず、続編も作らず、サスペンスチックなシナリオとそのサプライズと、ネットなどで散々ネタふって引っ張るパブリシティがウリのシャマラン映画、そこからサプライズが無くなるなら、それなりに宣伝手法も変えて欲しいもんですが、あいかわらず上手すぎるCMづくりで、今度こそ面白そうなサスペンス映画か?と思わせといて、このシナリオでは・・・この肩透かしっぷりが今回のサプライズなのか!?

何のパニックかも不明・・・

今回のはサスペンスと言うより、人類を襲う未曾有の大災害の猛威を描くディザスター・ムービーということになるのでしょうけども・・・
通常それがリアリティを持ち、観客に恐怖を呼び起こすのは、規模の大小はあれど、それなりに身近な災害がベースになっているから。
地震でも津波でもウィルスでも、なんとなく想像ができます。
本作はそういう意味では、SFなのか?ホラーなのか?最後までよく分からない。
劇中のニュース番組や、登場人物などの会話だけで何となく事態が解釈・説明されていくという手法にまったく説得力が無く、リアリティが皆無。
でもだからって、劇中にウィルス学者等の専門家っぽい人物を登場させ、事態を解説させたとしても、それでリアリティが出たかどうかも微妙・・・
何せ、起こってることがオカルトすぎです。植物が原因ていう説明にもまったく納得性ゼロ。最近ありがちな、地球環境悪化へのメッセージ的なものにもなってないし・・・宇宙人が人類を抹殺するためにやった、ていう方がまだましでしょうどうせなら。モルダーとスカリーももうすぐ銀幕に帰ってくることだし。


テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

エブリワン氏の裁判員日記

待った無しでもうすぐ始まる裁判員制度、我々一般人は誰でも選ばれる可能性があり、イコール出版業界にとっては今、金になるホットなネタの一つというわけで、盛んにいろんな「裁判員モノ」の本が発売されてます。

本書は、「エブリワン氏」という架空の人物を主人公に、裁判員候補にピックアップされてから評決に至るまでの全過程をシミュレーションし、その詳細を解説。

エブリワン氏は、ごく普通の家庭を持つ、ごく普通のサラリーマンという設定。
裁判員に選ばれるなり、家族に何かと冷やかされたり、会社の上司にイヤミを言われたりと、仮想あるあるネタも挟みながら進行。
家族で和気藹々と裁判員ごっこをやる家庭が現実にどれくらいあるか微妙ですが、話を分かりやすくするにはもってこいの書き方です。

裁判員=名推理をぶちかませる場!?

本書がおそらく確信犯的にそうしていると思われるのが、裁判員による審理の大詰めのところで、主人公エブリワン氏が、証拠をもとに見事な推理を展開し、議論を収束に導いていくくだり。
この手の解説書のセオリーからすると、主人公とはいえエブリワン氏は読者の代弁者であって、彼の目を通して裁判員制度の流れをリアルに見せるのが目的ですから、彼自身がヒーローになる必要は全然ないところなんですが、
これはもう、裁判員制度をただ紹介するだけでなく、その参加への動機付けを強力に促す目的で加えられたエピソードなのは明らか。
先進国でこういう制度が無かったのは日本だけとか、
健全な民主主義の運営のためにとかそういう小難しい理屈よりも、
誰でも一度は、名探偵ホームズやコナンになりきって名推理をぶちかましてみたい!と憧れるもの。そういう感情に訴えかけた方が参加促進効果は高いとみる、なかなかしたたかな計算!?

事件の背景も赤裸々描写

事件の背景を追う章では、けっこう生々しい描写や表現がされており、架空の事件とはいえかなりリアル。
被疑者にはプライベートなど無いといっていいくらい、過去の性遍歴などの情報もあからさまに語られます。(もちろん架空のですが)
こんな話、エロいだけで事件に関係あんのかな?と思うようなことでも、実は犯行の動機を推し量る上で後々非常に重要な意味を持ってきたりする。
裁判員制度で審理されるのは殺人などの重大犯罪だけ。それだけに慎重を期すことが求められるわけですが、実際こうして流れを追ってみると、その作業は予想以上に大変そうです。
本書では主人公の名探偵エブリワン氏が抜群の名推理で議論を進め、他の裁判員も「ほ~!」っつって感心してますが、実際に赤の他人ばっかり集まったらそんなに物わかりがいいかどうか・・・
また本書では、法のプロフェッショナルとして全てを見通し議事進行するように描かれる裁判官も、実際そこまで硬軟自在に優秀な人がはたして全国に何人いることやら・・・。
そういう判事にあたるかどうか、そもそも裁判員に選ばれるかどうかも含めて結局のところ運次第というわけですから、それなりに備えておいた方がよさそう。
そういう意味では、必要十分な法律条文も資料として取りそろえた本書は、最適の一冊と言えそうです。




テーマ : 最近読んだ本 - ジャンル : 本・雑誌

ウェブ時代をゆく いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)

ウェブの最先端を語らせたら並ぶもの無し、ウェブ言論界のテリー伊藤か高橋ジョージか!?の域に達した著者が放つ、ウェブ全盛時代のとらえ方や生き方を著者ならではの視点で分析する書の第2弾。

やっぱりWEBとことん肯定

前著(WEB進化論)の時はまだ、ウェブ2.0という言葉が物珍しくこねくり回されていた頃で、著者ならではのWEB2.0についての定義や分析
(当時、もっとも本質をつき、分かりやすく解説していたと思います。)、
躍進著しいグーグルと、日本のIT企業との歴然たる違いについて等、
WEBの最先端事情に関する解説書としてはその説得力、分析力において群を抜いた内容だったと思います。
あえて言うなら、著者自身も確信犯的にそうしている、WEB絶対肯定論者であるところに一抹の危うさを覚えることくらいでしたけども、
少なくともWEBというインフラ、ツールに関して述べている分には、それも一つの思想、解釈の問題にとどまるものでした。

しかし本書では、WEB肯定論をリアル世界へ置き換え、適用しようとする度合いがかなり進行。
世間一般的にはアウトロー的な存在といえる著者自身の半生も垣間見せながら、WEBがますます私たちの生活に浸透してくるこれからの世の中をどう生きるか、について持論を展開。
これが残念ながら、新しいようで古臭い、型破りなようでステレオタイプな内容に終始。
転職を前提とした仕事観や、競争至上主義な考え方等、もはや明らかに破綻しつつあるアメリカ資本主義よりの思想。
少なくともWEBという最先端技術を論じる本書で、今更それを声高に論じられるとは残念・・・

本書でWEB上のオープンソース文化の体現者であり成功例としてあげられているグーグルにせよ、まともと氏にせよ、
これが人類の未来!目指すべき道!・・・とはたして言っていいものかどうか!?
グーグルは、広告を出してくれるリアル社会の企業群によって、
まつもと氏は、氏に憧れて入社してくる「普通のサラリーマン技術者」によって
その存在が成り立っているわけで、みんながみんなWEB企業やオープンソースプログラマになってしまったら、世の中回りようがないわけで。

残念ながら、大多数の人はそうはなれない、ほんの一握りの成功者をそれ以外の大多数が支える、という前提で成り立っている職業や企業、そんな例は他にもいろいろあります。
例えば芸能界。スターといわれる人たちはそれなりの名声も見返りも得ているもの。
だからといって子供に、これからはスターの時代だ!みんな頑張ってスターを目指せ!ってわざわざ言いません。
成功したスターは、誰にも真似できない何か(才能とよばれるもの)と、運に恵まれた人たちである、ってことが、長い芸能史に学んで誰にでもわかっているからです。

グーグルやまつもと氏等の成功例はまさに、そういうものだと思うのですが、本書の著者のようなWEBオーソリティをしてもそれを「誰の前にも開かれた輝かしい未来」かのようにとってしまうのは、やはりWEBという技術の歴史の浅さ故か。

関係性を持つ機会

前著でも述べられた、「知の高速道路」理論は一理あるもので、特に著者の発想の発端となった「将棋界」は、ネットとの親和性が極めて高かった為(オンラインゲーム化しやすい)その影響がモロに出つつあるのでしょう。
要するに「関係性を持つ機会を増やす」ことが、チャンスを逃さず確実に拾っていくために重要な施策の一つであるということで、WEBはその実現に非常に有用なツールであることは確か。
ではありますが、元来WEBはその目的で生まれたもので、もちろんこれからも様々な応用がなされ、思ってもみなかった使い方もされるでしょうけども、
さらに何かもっと、とんでもなくすごいことが出来るんじゃないか!?と過剰な期待を抱くのもどんなもんでしょう。

重要なのはWEBそのものではなくあくまでリアル世界であって、そこでどうやって「関係性を持つ機会を増やす」か、という目的でアイデアを創出することがポイント。
それがWEBを使うことで実現可能ならそうするし、WEBにあわなければ何か別な手段を編み出さねばならない。

芸能界の例で言えば、オンラインでネタのビデオを送ってもらい審査する、「ネットオーディション」的な仕組み、既にやっているところもあるでしょうけども、やはりあまり現実的とは言いがたい。
これからオンデマンド放送なども増えてきて、タレントってWEBと親和性が一見高そうですが、実は受け手側との高度なコミュニケーション能力、場の空気を読む認識力といったスキルが要求されるので、将棋と違い職能拾得の場としてはWEBはまったく向いていないように思われます。
なので、最近はどこの大手芸能事務所も「養成所」という「関係性を持つ機会」をリアル世界上に作っているわけで、実際これがなかったら、今テレビ等で目にするタレントさんの大部分は存在しないんじゃないでしょうか。

WEBはあくまでツールの一つ、インフラの一種であり、結局は使い方次第。
著者の言う「第2の地球」なるものが近い将来出来たとしても、あくまでそれは「第1の地球」の映し身、超巨大化した情報ツール以外の何物でもない。
ツールは使い方次第、どうせ出現するものであるなら使いこなさなければ損損。過度な期待はすることなく、自分なりの使い方を身につけることが重要ということでしょう。




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嘘発見器よ永遠なれ

夢の道具か、拷問か

体に電極をつなぎ、質問に「はい」「いいえ」で答え、発汗や血圧などの生体反応の微妙な変化から、被験者の嘘を見破る機械、嘘発見器。
およそ身近なものとは言いがたいですけども、刑事モノの小説やドラマ、映画などではよく出てきますし、その仕組みや用途については一般的にもかなりなじみがあるものと思います。

しかしやはり、世間に流布するイメージと現実との間にはギャップがあるのが世の常。嘘発見器にまつわる歴史を紐解く本書によれば、「人の心を覗く機械」「真実を明らかにする機械」といったイメージとはほど遠い、むしろその正反対のシロモノであったらしい!?恐るべき様々なエピソードが次々と明らかに。

機械そのものは、外見を小綺麗にする改良がちょこちょこされた程度で、基本的な仕組み自体は発明当時のままほとんど手を加えられることはなく、むしろ得体の知れない「心を覗き見る道具」という先入観とプレッシャーを被験者に与えることによって自白を引き出す。重要なのは機械の性能などではなく、それと信じ込ませる環境づくりと誘導テクニックにある・・・

冒頭の章で、嘘発見器による証言が日本では裁判に正式に証拠として採用されることもあるが、アメリカではまずない、ということが述べられており、これだけ読むと、
「日本はなんて進んでるんだ!すばらしい!」と思ってしまいますが、
本書を最後まで読んだ後は、日本でまともな証拠審理による裁判なんて受けられるのか!?とかなり不安に・・・

もっと薄くして

要するに本書は、嘘発見器の功罪と、何故そうなったかについての本なのですが、正直、そのピンポイントな内容の割に分厚すぎる感はあります。
かなりの文量を費やして、嘘発見器の発明・普及に貢献した人物の半生を事細かにレポートしてるのですが、いくら本書のメインテーマとはいえ、歴史的人物でもなんでもない人物についてそこまで掘り下げられても、まったく興味持てません。
他にも、重複するエピソードや、どうでもいいような登場人物に関する噂話や憶測など、特に必要なさそうな文章がかなりあるように思います。
もともとアメリカの本の訳書なので、こういうスキャンダラスな記述がアメリカ人好みなのでしょうか・・・
全体的に文章に贅肉が多く、読みづらさに若干ストレスを感じるかも。
原書がそうなのか訳書だからか分かりませんが、もうちょっと贅肉を落として、新書文庫版くらいに要約してもらえると、分かりやすくてちょうど良い内容になったのでは・・・。




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対称性から見た物質・素粒子・宇宙 鏡の不思議から超対称性理論へ

対称性から見た物質・素粒子・宇宙
鏡の不思議から超対称性理論へ

広瀬立成

入門書にあらず

鏡は何故、左右は反転させるが上下は反転しないのか?
一見、何でもない日常の現象ながら、よく考え始めると思考の無限ループに陥りそうな疑問をとりあげるところから始まる本書。
文章の語り口が平易で、テーマが普遍的であることもあり、鏡にまつわる疑問も答えも非常に理解しやすい。
本書は全編こんなふうに、日常の様々なちょっとした疑問を入り口に、物理や素粒子、量子力学といった難解な学問を分かりやすく紐解いてくれるのかな・・・と思いきや、
それは最初の第1章だけでした。

以降は普通に、専門用語も計算式も意味不明な図解もバンバンでてくる、あたりまえの学問解説書。
背表紙では「「対称性」をキーワードに、現代物理学をわかりやすく解説」と謳っていますが、実際には素粒子論や量子論をひとしきりバーッと解説して、そのあと
「こんなところにも対称性が見られる」と拾っていくという感じ。
本書後半に進むほどそんな傾向で、話が専門的になっていきます。

それでも、基本的に極力わかりやすさに配慮したと思われる文章で、全体的にはこの難解極まりないテーマをかなりかみ砕いて伝えているようには思われます。
ただ、扱っているテーマが、素粒子論、量子論、相対性理論、ひも理論と、それぞれで広く浅く、既にある程度の基礎知識があることを前提にしているようです。
そうなると、一体この本は誰向けなのか?
お世辞にも初心者向けとは言えません。何しろ、各テーマそれぞれでまるごと一冊専門書、が山ほどあるくらいですから。まずはその中から一番薄くて分かりやすいのを選んで読んでいくのがセオリーでしょう。
そういうのは一通り目を通して、ある程度の基礎知識は持っている「物理オタク」的な人にとってはどうか?今度は各テーマで述べられている情報量が少なすぎ、少々物足りなく感じるように思います。
各分野を日々研究している本職にとっては言わずもがな。

しかし、本書のメインテーマである「「対称性」と物理学との関わり」は、従来からある学問を「対称性」という切り口で見たときに関連性や類似性、もしくは逆にその乖離性を発見する、というものなので、ある程度の専門知識がないと「なるほど~!」とならないので、
逆に意外と、物理好きな方にとっては、これまで聞きかじった学問についての新鮮な発見があって面白いかもしれません。




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